ラスボスはあの人の彼女?
わたしがラスボスと呼んでいる女性がいます。
もちろん、本人の前では言いません。
あるとき、あの人のライブの後にBarで飲んでいました。
そこには知り合った古参のファンの女性がいました。
その女性から、「カウンターに座っている女性はあの人の彼女よ」と言われました。
わたしは顔にこそ出しませんでしたが、
ものすごくショックでした。
Barの雰囲気がその気持ちを和らげてくれていました。
あ…彼女いてるんだ……と落ち込みました。
でも、その彼女と言われている人は
背は低くぽちゃぽちゃと体格大き目、眼鏡の奥の目はキッときつそうな感じの女性でした。
なんとなく、本当に彼女なのかな?
と思いました。
少し話すと声がとても可愛かったです。
あ、声が良かったのかな?と思うくらいでした。
なんとなく、ショックと疑心暗鬼な気持ちに包まれていました。
彼女ではない
数年、彼女かどうかも聞けずに
ライブに通っていました。
一度紹介されてから、意識して見渡すと、
ライブにも高頻度で来ていました。
でも、その場では彼女らしい気配はありませんでした。
あの人に聞くことはプライベートな質問なので躊躇していました。
「彼女だよ」という返事を聞くのが怖かったというのも本音です。
あの人は結婚していましたが、奥さんとは別居中でした。
もう20年以上も別居されていました。
数年後に、何気なく「あの人は彼女なの?」と聞きました。
返事は「違う」でした。
違うんだ、とホッとしました。
でも、いつも一緒にいてる様子です。
それ以上は聞きませんでしたが、
あの人の心の奥では”違う”んだと理解しました。
一番好きな人
出会って数年後、わたしはずっと自分の気持ちを口に出すことは出来ませんでした。
最初の二年くらいは季節ごとにファンレター?ラブレター?を渡していて、
”好き!好き!大好き!!!”と書いていましたが、
実際会うと何も言えなかったので、進展はありませんでした。
でも、自分を好いてくれている人と認識はされていたので、
あの人も少しずつ心を開いてくれてきました。
あの人は酔っぱらうと饒舌になりました。
その時に、「なんで奥さんと別居してるの?
もう一緒に暮らさないの?」など質問しました。
あの人は「俺の一番好きな人。たくさん苦労かけて壊してしまった。」
などと話してくれました。
わたしはあの人をとても好きですが、
好きだからこそ、あの人の一番の幸せを願うので
「また一緒に暮らせたらいいね。」と言いました。
ラスボスからの嫌がらせ
ラスボスも20年以上前からのファンらしく、
新参者のわたしにはあまりいい思いは持ってなかったようです。
当然ですよね。
年数で言えば、積み重ねてきたものでは圧倒的に負けです。
でも、恋愛は順番ではないと思っています。
積み重ねてきたものへのリスペクトはあります。
が、わたしも成就したい。。。
なので、なるべく気にしないことにしました。
でも気になる!!!!!
まずされたのは、じぃーっと監視されることでした。
そして、面と向かってあの人に近づかないで!と言われました。
え?!彼女でも何でもないですよね?
そして、あの人は奥さんいますよね?と思いましたが、
10歳年上のラスボスの必死の形相を見たら、
何も言い返せませんでした。
”あの人の彼女か?”と言われることもあるラスボスですので
プライベートでもあの人とよく一緒にいるようでした。
あの人の自宅にもよく行っていて、
しょちゅう飲みや食事も行ってました。
それは二人のときもあるようでしたが、
地元の仲間達と一緒の時が多かったようでした。
もう彼女みたいなものじゃない。。。と思いましたが、
”違う”と言ったあの人の言葉に
わたしが理解出来ない関係性というものがあるんだと思い込みました。
ある日、あの人の地元の後輩と仲良くなり
飲みに行くのを誘われました。
あの人も誘うと言われ、
喜んで行きました。
そしたら、あの人はラスボスと一緒に来ました。
物凄くショックでした。
あの人はわたしが来ていることを知らないようでした。
でも17歳も年上ですので、大人の対応をしてくれました。
他にもあの人の兄弟や地元の友達も合流しました。
わたしはショックもありましたが、こんな機会も滅多にないので
気持ちを押し殺して、その場を楽しみました。
誘ってくれた地元の後輩や友達が帰ると言いました。
わたしはもっとあの人と一緒に居たかったので残りたいと言いました。
地元の後輩を途中まで見送り、お店へ戻りました。
さっきと違い、変な空気になっていました。
わたしが戻ってくることを気に食わないとラスボスが言いました。
そして、ラスボスは「帰る!!二度と来ません!!」と言い、店を出ました。
あの人は「ほっといたらいい」と言って
あの人の兄弟とわたしの三人で飲みました。
わたしは「ヤッター!二度と来ない!!」と内心ガッツポーズでした。
その後、二軒目に行きました。
もう終電はありませんでした。
タクシーで帰るつもりでしたが、
あの人は「家に泊まっていけばいい」と言いました。
わたしはそれは出来ない(本当は泊まりたい!!)と言いました。
どんな家に住んでいるのかも興味深々でした。
とりあえず、家に行き、そこからタクシーで帰ると言いました。
家に行きました。綺麗なマンションでした。
珈琲をいれてくれ、布団をひいてくれました。
あの人はもう酔っぱらって、眠い眠いと言いながらも
話相手になってくれました。
「もう寝よう」とあの人は寝ました。
わたしはドキドキして横になれず、座っていました。
明日の朝になって始発で帰ろうと思いました。
あまり眠れず、ウトウトしながら朝になりました。
どうしよう。。。と思いましたが、布団をたたんでそぉっとマンションを出ました。
あの人はまだ寝ていました。
ラスボスは怒って帰ったけど、わたしを泊めてくれた。
やっぱりラスボスは大事な人ではないのかなと思いました。
よくわからないのが本音です。確かめもしませんでした。
その後もラスボスはあの人と一緒に居酒屋に来ました。
ラスボスの居ないときには、
何度も家に泊めてくれました。
今更ですが、
あの人もわたしも人見知りでコミュニケーションが苦手なタイプです。
もしかして、あの日泊めてくれたときに
わたしが真剣に告白していたらどうなっていたんかなと思います。
でも、出来なかったのはやっぱり
あの人には別居しているけど”大事な奥さんがいるから”です。
もうひとつ踏み込んで言えば、それをも超えて
あの人に正直にぶつかっていくラスボス。
わたしがあの人から離れた今も横にいると思います。
それは勝ち負けじゃないけど、わたしは負けました。
考え方の違いなのかもしれませんが、わたしはそうゆうやり方は出来ませんでした。
おわり。
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